2017-09-29

Google のワンナンバー

Google Voiceはやっぱりすごかった、というブログを書かれた方がいます。

ワンナンバーとは、こういうサービスなんです、というようなことに触れておられます。

ワンナンバーはこれ以外のサービスへの可能性を秘めていて、まだまだ発展の余地はあると思います。


ただし、あくまで米国を始めとする先進国においてであり、日本のように、NTT やキャリアが幅を利かせ、総務省が縛りをかけている、電波法の縛りをかけて「技適」などというまやかしを行っているところでは望むべくもないサービスでしょう。


この点においては日本は後進国ですね。


eSIM のようなことも大事なことかも知れませんが、技術偏重ではなくどうすればユーザの利便性につながるのか、という視点はもっと大事なことですね。


この記事に書かれているようなことは難しいことではなく、やる気になりさえすればできることなのですが、なぜ Google にできて、日本でできないのかと、腹立たしく思います。



050 ナンバーは、Asterisk と一緒に使うと、このワンナンバーのようなサービスの一部を実現できます。


つまり、携帯番号を 050 ナンバーに集約するのです。

050 にかかってきた電話は、その 050 番号だけではなく、集約された携帯電話を鳴らすこともできます。

これだけだったらドングルは要りません。
3Gアダプターも要りません。

また組み方によって、時間帯で鳴り分けるとかもできそうです。

考えていくと楽しいですね。


もっとも、いまは 050 でモバイル時も OK ですから、わざわざこうする必要性はないのですが。

番号ポータビリティもそろそろ要らなくなりそうです。

気軽に MVNO を乗り換えて、電番が変わっても 050 番号で事足りますので、問題はありません。

以前にも記載しましたが、携帯番号は緊急電話のためだけにあるようなものです。

あとは、sms 認証くらいでしょうか。これは実は厄介なんですねぇ。


いまは携帯番号がありますから、まだ大丈夫ですが、いずれ携帯番号をやめてしまったら、と思って sms をどうするかを考え始めています。


米国ほかの国の電番での着信無料の sms サービスがいくつもあるのですが、いまは限られたサービスの sms 認証にしか使えません。

困ったものです。

VPN で米国の IP アドレスからアクセスしてもはねられます。

どうしたものでしょうか。

--------



電話は着信側の都合を考えないでかかってくるので嫌いだ、と言ってる
六本木あたりに住んでいるヒトがいますが、それはそれで理解できます。

が、電話は SNS などに不得手な高齢者にとっては大事な通信手段でもあるのです。

連れ合いの姉たちはまさにそういう人たちですから、sms、メール、LINE、その他の SNS などは使えていません。

連れ合いが LINE くらいしなさいよ、といってもやはり壁があります。
(そういっている連れ合いも、なにかあるとワタシにヘルプですから大差ないのですが、すぐそばに解決者がいるから使えていることをすっかり忘れているかのようです)。

ワタシの、離れて住んでいる姉もそういう一人ですから、LINE に興味はあっても使うのにものすごい不安を持っています。

この不安は、LINE という以上にスマホに対して持っています。

要するにわからないときや、先にうまく進めないときなどに適切な助言者がそばにいないせいなのですね。


そういえば、PC のときもわざわざ、購入からセットアップ、インターネット回線の契約と工事/ルーターやWiFi のセットアップなど、すべてワタシがでかけていって行いました。

使い始めてからも、うまくいかないときは電話でヘルプがきます。

電話ですむ場合はいいのですが、ラチがあかないときはまたでかけていくことになるのです。
都内を通過しますので、片道クルマで約3時間の距離です。


まぁ、仕方のないことです。

横道に逸れましたが、ワンナンバー、なんとか日本でもできるようになって欲しいものです。





2017-09-27

Asterisk のおさらい

Asterisk、Grandstream Wave、zoiper がページビューが多いので、今回 Asterisk のおさらいの意味で、とくに重要な sip.conf と extensions.conf の実例と、記述の仕方・意味などを書いてみたいと思います。


Asterisk は最低限、これら sip.conf と extensions.conf の定義が必要です。

このほかにも、留守録の設定や関連プログラム、これをメール通知するプログラムと設定、FAX送受信のプログラムと設定などを必要に応じて追加していきますが、まずは上の二つが最低限ないと動作させられません。


実例では、留守録とFAX送受信を含んでいますが、それらを除けば sip.conf と extensions.conf だけで動作します。


これらの定義の中に、コメントとして記述の仕方や意味などを記載していますので、参考にしてください。


まずは、外線(ひかり電話や 050 IP 電話)のレジスト(Asteriskサーバーへの登録)をします。

しかる後に、外線を経由した発着信や内線の設定・内線の呼出し方などを定義していきますが、実例では外線発信はできない設定にしてあります。

着信時の振る舞いなどは参考になると思います。

テキストファイルにコピペして必要箇所を修正したものを、オリジナルの sip.conf および extensions.conf と置き換えて、Asterisk を再起動または、CLI で reload すれば反映されます。




この設定はブラステルを使うからできる設定を含んでいます。

ブラステルは複数デバイスでレジストできるので、スマホにも設定しています。

ですから、Asterisk からレジストし、なおかつ複数のスマホからレジストし、家電話用の ATA (HT701) からもレジストできるのです。


こういう「芸当」はブラステルしかできません。


ほかの ITSP の場合は、最後にレジストしたデバイスだけが有効です。

ですから、着信時に Asterisk でリングバックトーンを流しながらスマホで電話をとる(受ける)ことができてしまうのです。


こういうことが可能なので、Asterisk も使い勝手を向上させるのに役立っているわけですね。



sip.conf

; 各行の1桁目が ";" で始まる行はコメント行。また、行の途中にある場合はそこから後ろはコメントとみなされる
; 行がすべて空行は、その行がないものとして扱われる
; 行はテキストエディターの CRLF(復帰改行) で終わる
; コンテキストは全般を意味する "[general]" とそれ以外の任意名の "[コンテキスト名]" からなる
; 最初に、全般の定義を行い、そのあと個別のコンテキストを定義する
;

[general]
allowguest=no                ; ゲストアクセス拒否
alwaysauthreject=yes         ; 攻撃者が有効なSIPユーザー名をスキャンすることを防止。
;                            ; また、別途コンテキスト定義でもわかりにくい名前を付けるとより強固
maxexpirey=3600              ; 着信レジストの最大有効時間 3600 秒
defaultexpirey=3600          ; 発着信レジストのデフォルトの有効時間 3600秒
bindport=5062                ; デフォルトのポート番号 (5060ではなく、5062にしている)
language=ja                  ; 言語 (日本語)

localnet=192.168.aaa.0/255.255.255.0 ; Asterisk にアクセスできるローカルアドレスとネットマスク

; 使用するコーデックの定義。[general] に記述した場合は、内線などのコンテキストに記述しないとき有効
; 各コンテキスト内に記述の場合は、それが各コンテキスト内で有効
disallow=all                 ; コーデックをすべて無効化。以下に有効にするコーデックを順に定義
allow=ulaw                   ; G.711μ -- ひかり電話は必須
allow=ilbc                   ; iLBC ---- 圧縮効率と音声品質のバランスがいい
allow=opus                   ; Opus ---- 今後の主流になりそうな高品質
allow=gsm                    ; GSM  ---- 昔のアナログ携帯のコーデック(互換性のため定義)
allow=alaw                   ; G.711a -- 互換性のため定義

videosupport=no              ; Videoサポートしない

sendrpid=yes                 ; 以下を参照 (転送時: 大もとの発番を有効にするか、転送GWの番号を有効にするか)
;
; sendrpid (発信電番) は、次のように振る舞うようだ
;   yes : Remote-Party-ID を使用 (Remote="発信元電番"を使用の意味のようだ)
;         なりすまし防止の対象にならないみたい
;   pai : P-Asserted-Identify ("主張された電番" CALLERID(num) を使用の意味)
;         なりすまし防止で強制的に発信電番 (転送GWの番号) に置き換えられる
;;;;;;;;;;;;;;;
;

; register は、[general] 内に記述する。
; "register => ユーザ名:パスワード:ユーザ名@サーバーのアドレス名/番号" のようにコロンで区切る。
; このときの、スラッシュの後ろの番号は、extensions.conf のエクステンション番号にあたる。
; "/番号" は省略できるが、最初の省略された register のエクステンション番号は "s" になる。
;
;**** ひかり電話のレジスト
register => 3:パスワード:ユーザID@abcdefgh-hikari-denwa/200 ; "abcdefgh" は任意の英大小文字/数字からなる文字列
;                                                         ; これはSIPユーザー名をわかりにくくするため
;                                                         ; 先頭の"3"はVDSLルーターでの内線番号
;                                                         ; ユーザIDはVDSLルーターでの内線設定時の「ユーザID」
;                                                         ; パスワードはVDSLルーターでの内線設定時の「パスワード」

;**** ブラステル1 (家電話)のレジスト
register => ユーザID@softphone.spc.brastel.ne.jp:パスワード:ユーザID@softphone.spc.brastel.ne.jp/2910
;           先頭の "ユーザID@softphone.spc.brastel.ne.jp" がブラステルの「ユーザ名」で、
;           ユーザIDは、ブラステルカードのアクセスコード欄の「USER ID」

;**** ブラステル2 (GW) のレジスト
register => ユーザID@softphone.spc.brastel.ne.jp:パスワード:ユーザID@softphone.spc.brastel.ne.jp/2920

;**** FUSION のレジスト
register => ユーザ名:パスワード:ユーザ名@smart.0038.net
;           Fusionの場合、「ユーザ名」は電番の 050xxxxyyyy の"xxxxyyyy"
;           "/番号" は記述されていないが、FAX送受信で使用のために別途定義したコンテキスト名と対応付けられるから。
;           対応付けは iax.conf ファイルの "iaxmodem" (ソフトウェアモデム) のコンテキストにて行う。
;
;**** 各電番のコンテキスト定義 (どういう性質の電番なのかを定義する)
;
[abcdefgh-hikari-denwa]    ;** ひかり電話のコンテキスト
type=friend                ; user:着信専用、peer:発信専用、friend:発着信用
secret=パスワード            ; なるべく長い英数大小文字/数字、特殊文字からなるパスワードが好ましい
directmedia=no             ; Asteriskが音声ストリームを中継のときは"no"、直接やりとりは"yes"
username=ユーザ名           ; VDSLルーターの内線設定時の「ユーザID」
fromuser=3                 ; VDSLルーターのひかり電話の内線番号
host=192.168.aaa.bbb       ; VDSLルーターのアドレス 
fromdomain=192.168.aaa.bbb ; VDSLルーターのドメインアドレス
context=ijklmnop           ; extensions.conf で対応付けられるコンテキスト名。任意文字列(英数大小文字/数字)
;                          ; extensions.conf ではこのコンテキスト名のセクションでひかり電話の振る舞いを定義する             
insecure=port,invite       ; 接続時どのポートからでもOK (port)。また、着信時の認証不要 (invite)
dtmfmode=rfc2833           ; DTMF の種類 (通常はRFC2833)
;

[abcdefgh-brastel1]
;** ブラステル1 のコンテキスト
type=friend
secret=パスワード
username=ユーザ名 (USER ID)
fromuser=(同上)
host=softphone.spc.brastel.ne.jp
fromdomain=softphone.spc.brastel.ne.jp
context=ijklmnop
insecure=port,invite
dtmfmode=rfc2833
directmedia=no
nat=force_rport,comedia    ; NAT越えが必要なとき
;

[abcdefgh-brastel2]
;** ブラステル2 のコンテキスト
type=friend
secret=パスワード
username=ユーザ名 (USER ID)
fromuser=(同上)
host=softphone.spc.brastel.ne.jp
fromdomain=softphone.spc.brastel.ne.jp
context=ijklmnop
insecure=port,invite
dtmfmode=rfc2833
directmedia=no
nat=force_rport,comedia
;

[qrstuvwx-fusion]
; ** FUSIONのコンテキスト
type=friend
username=ユーザ名
fromuser=ユーザ名
secret=パスワード
directmedia=no
allow=slin
context=ijklmnop
dtmfmode=rfc2833
insecure=port,invite
host=smart.0038.net
fromdomain=smart.0038.net
faxdetect=t38 ; Fusion は T.38 に対応している (ブラステルは対応していないので "t38pt_udptl=no" で行を置き換える)
; cng : Redirects the call to the fax extension in the dialplan if a CNG tone is detected.
; t38 : Redirects the call to the fax extension in the dialplan if a T.38 reinvite is received.
; yes : Enables both CNG and T.38 fax detection.
; no  : Disables fax detection. This is the default.
;

;
;#*#*# 内線2010--2020
[1234abcd-2010]
; 内線2010
type=friend
cid_number=2010      ; ソフトフォンアプリで電番表示される番号
;                                 ; これは、コンテキストが "1234abcd-2010" なので、
;                                 ; この行の定義がないと "1234abcd-2010" と表示されるため
secret=パスワード
context=ijklmnop
directmedia=no
host=dynamic
dtmfmode=rfc2833
qualify=5000             ; ミリ秒。この時間を越えるとレジストが外れる (自動再レジストされる)
;

[1234abcd-2020]
; 内線2020
type=friend
cid_number=2020
secret=パスワード
context=ijklmnop
directmedia=no
host=dynamic
dtmfmode=rfc2833
;
;:::: end of sip.conf ::::


extensions.conf

; 記述の仕方は、sip.conf と類似 (各行ごとに記述、コメントの扱いは同じ)
; [general] で全般的なことを定義
; [コンテキスト名] でそのコンテキスト内の記述をする

[general]
;
writeprotect=no     ; CLI (Asteriskのコマンドライン・インタフェース) での変更を不許可
priorityjumping=no  ; n+101 ジャンプ機能は無効 (n+101 ジャンプはAsteriskの古いバージョンの名残り)
;
;【ダイヤルプラン】
;
;    1. ひかり電話の外線着信
;
;       事前に着信時の振る舞いを設定しておく。着信は設定に従う。
;
;       この設定に従って、ブラステル1 への転送か、または留守録にする。
;       設定は内線 400 で、次のように設定する
;            "1" 応答          : 転送電話設定 (ブラステル1 への転送)
;            "7" 応答          : 留守録音設定
;
;    2. 内線 99 呼び出しは全員の内線呼び出し
;
;    3. 内線から内線への相互呼び出しができる
;
;    4. 内線から外線発信はできない (外線発信は家電話で行う。Asteriskサーバーのセキュリティ対策の一つ)
;      (国内固定、国内携帯、フリーダイヤル、サービス番号(110, 119, 117, 104 など)、海外発信はできない)
;
;    5. 内線から 100 を呼び出すと、音声追っかけ再生テストができる
;      (話した内容をオウム返しに返してくれるので、音声品質や遅延を聞きながら確認できる)
;
;    6. FAX送受信は Fusion で行う
;
;
; エクステンションの記述は "exten => エクステンション番号,順序番号,アプリケーション" のように記述する
; 例: exten => 1111,1,Dial(SIP/1234,20) ; 順序番号は 1,2,3... と記述するか、"n" で 2以降を表すことができる
;      この例では、1111がダイヤルされると、Dialアプリケーションは1234を20秒間呼出すことを意味している
;     exten => 1234,1,Dial(SIP/${EXTEN},25) ; ${EXTEN} はエクステンション番号を示すので 1234 と記述したものと同じ
;      つまり、1234がダイヤルされると1234を25秒間呼出す
;
;
; パターンマッチングの意味
; _1[1-3] は    11,12,13
;         または _1[123]   と同じ
; _1X     は    10 〜 19   と同じ
; _1Z     は    11 〜 19   と同じ
; _1N     は    12 〜 19   と同じ
; _1.     は    1XXX...XXX (X:0〜9,任意の桁数) と同じ
;                

[globals]

; グローバル変数 (コンテキスト間で有効) の定義 (なくてもいい。必要箇所で直接記述してもいい)
MYNUMBER=0A12345678               ; ひかり電話番号を記述
BRASTELNUMBER1=050B1234567        ; 家電話のブラステルの番号を記述 
BRASTELNUMBER2=050C1234567        ; 電話転送時のゲートウェイとして使用
FUSIONNUMBER=050D1234567          ; FAXに使うFusionの番号を記述
;

[ijklmnop]                        ; コンテキスト名。sip.congfの各コンテキストの"context=ijklmnop"に定義の名前

;                                 ; [default] に代えてコンテキスト名は少し複雑な名前を用いる。
;                                 ; [default] は既知のため、攻撃者が類推しにくい名前にするため
;

;#*#*# Brastel1〜2 が外線着信したら呼出し音を 50秒間流し、無応答ならば留守録にする。
exten => _29[1-2]0,1,Goto(2990,1) ; パターンマッチングで 2910 と 2920 のいずれかがダイヤルされたときの記述
;                                 ; 本例では、ブラステル1 または、ブラステル2 がダイヤルされたときにここに飛んでくる
;                                 ; (sip.conf の register を参照)
;                                 ; 例では 2910 または、2920 はエクステンション番号 2990 の 1番目に飛ぶ
;
exten => 2990,1,Ringing()         ; リングバックトーン (呼出し音) を発信者に流す
exten => 2990,n,Wait(50)          ; 50秒間待つ (電話を取るのを待つ。この間は呼出し音は鳴り続ける)
exten => 2990,n,Goto(200,rec-voice) ; 50秒経ったら留守録に移る (エクステンション番号 200 の rec-voice ラベルに飛ぶ)
;
;
;#*#*# 2010 と 2020 の呼び出し定義 (内線相互呼び出し)
;
exten => _20[1-2]0,1,Dial(SIP/1234abcd-${EXTEN},30) ; "1234abcd-${EXTEN}" は、sip.conf でのコンテキスト名
exten => _20[1-2]0,n,Hangup()     ; オンフック処理 (通話の終了)
;
;
;#*#*# ボイスメールの再生 (留守電Box: 500番)
;
exten => 20,1,Goto(vm1,1)
exten => vm1,1,Answer()
exten => vm1,n,VoiceMailMain(500,s)               ; sオプションは、再生時パスワード要求なし           
exten => vm1,n,Hangup()                           ; 500番(共通ボックス) のボイスメール再生
;                                                 
;
;#*#*# 内線 99 呼出しは、30秒間全員 (2010 と 2020) を呼び出し
;
exten => 99,1,Dial(SIP/1234abcd-2010&SIP/1234abcd-2020,30)
exten => 99,n,Hangup()
;
;
;#*#*# 音声再生テスト : コールすると話した内容が、追っかけ再生される
;
exten => 100,1,Answer()
exten => 100,n,Wait(1)
exten => 100,n,Playback(demo-echotest) ; "demo-echotest" は Asterisk標準装備の音声ファイル
;「エコーテストモードを開始しました。このモードでは喋った内容がそのままオウム返しされますので実際の
;  音声品質と遅延を耳で確認することができます。受話器を置くかシャープで終了します」
exten => 100,n,Playback(beep)          ; ビープ音
exten => 100,n,Echo                    ; 喋った内容をエコーバック
exten => 100,n,Playback(hello-world)   ;「ありがとうございます」
exten => 100,n,Hangup()
;
;
;#*#*# ひかり電話への着信
;
;   Asteriskプロセスの環境変数 ENV(TRSW)に設定されている内容によって着信時の扱いが決まる。
;   "TRSW" は任意の環境変数名
;
;   転送モード ("1") または、留守録モード ("7") を、環境変数を外部変数扱いして設定
;   Asteriskは、呼を処理するたびに grobal変数は初期設定値に戻るため、
;   呼と呼の間で有効な外部変数扱いとして使用
;
exten => 200,1,NoOp(${ENV(TRSW)})       ; 現在の環境変数の値をCLIに表示 (デバッグのため)
exten => 200,n,GotoIf($[ENV(TRSW) =1]?300,1)   ; ブラステル1 への転送か -> 300
;
;**** 留守録モードのとき
exten => 200,n,Ringing()                ; 留守録時に呼出し音を4秒間鳴らしてから録音に移る
exten => 200,n,Wait(4)
;
exten => 200,n(rec-voice),Answer()      ; 着信に応答 (rec-voice ラベルはどこかから飛んでくるときのラベル)
;                                       ; "exten => 1234,n,Goto(200,rec-voice)" のように使われる 
exten => 200,n,Wait(1)                  ; 無音1秒でコーデック安定を待つ
exten => 200,n,Playback(vm-nobodyavail) ;  「ただいま電話にでることができません」
exten => 200,n,Wait(1)                  ; 1秒待つ
exten => 200,n,Voicemail(500)           ; Voicemailには"vm-intro&beep"が含まれている
exten => 200,n,Hangup()                 ;  「発信音の後にメッセージをお話しください。
;                                       ;    終わりましたら電話を切るかシャープを押してください。ピーッ!」
;**** 転送モードのとき
; ブラステル2 (GW) 経由でブラステル1 に転送
;
exten => 300,1,NoOp(${CALLERID(num)})   ; デバッグ用に呼び出し元番号をCLIに表示
exten => 300,n,NoOp(${CALLERID(name)})  ; デバッグ用に呼び出し元名前をCLIに表示
exten => 300,n,Dial(SIP/${BRASTELNUMBER1}@abcdefgh-brastel2,60,tT)
exten => 300,n,Goto(200,rec-voice)      ; 呼び出し無応答は留守録に移る
;
; tT オプションは rtp (音声ストリーム) をサーバー経由とする設定
; rtp.conf の [general] の中の rtpstart=10000 | rtpend=10009 と設定済み
;
;
;**** ひかり電話着信時の振る舞い設定 (内線で 400 を呼出して設定する)
;
exten => 400,1,Playback(silence/1)                     ; 無音1秒でコーデック安定を待つ
exten => 400,n,Set(TIMEOUT(digit)=5)
exten => 400,n,Set(TIMEOUT(response)=10)
exten => 400,n(retry-exten),Playback(tennsou-rusuden-no-settei) ;「転送は1を、留守電は7を押してください」
;                                                      ; この音声ファイルは作成したもの
exten => 400,n,Playback(beep)                          ; ビープ音「ピーッ!」
exten => 400,n,Set(TRSWVAR="")                         ; TRSWVARは ローカル変数
exten => 400,n,Read(TRSWVAR,,1)                        ; 1桁の番号が入力されたら受け取る
exten => 400,n,GotoIf($[${TRSWVAR}=7]?${EXTEN},reset-exten) ; "7" -> reset-exten
exten => 400,n,GotoIf($[${TRSWVAR}=1]?${EXTEN},set-exten)   ; "1" -> set-exten
exten => 400,n,Playback(bangou-mukou)                  ;「番号が無効です」この音声ファイルは作成したもの
exten => 400,n,Goto(retry-exten)
;
exten => 400,n(reset-exten),NoOp(${TRSWVAR})
exten => 400,n,Set(ENV(TRSW)=7)
exten => 400,n,Playback(rusuden-ni-settei)             ;「留守番電話の録音に設定しました」この音声ファイルは作成したもの
exten => 400,n,Goto(exit-exten)
;
exten => 400,n(set-exten),NoOp(${TRSWVAR})
exten => 400,n,Set(ENV(TRSW)=1)
exten => 400,n,Playback(tennsou-ni-settei)             ;「転送に設定しました」この音声ファイルは作成したもの
;
exten => 400,n(exit-exten),Wait(1)
exten => 400,n,Playback(arigatou)                      ;「ご利用ありがとうございました」この音声ファイルは作成したもの
exten => 400,n,NoOp(${ENV(TRSW)})                      ; デバッグ用に環境変数(TRSW)の結果内容をCLIに表示
exten => 400,n,Hangup()
;
;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;**** FAX受信 : Fusion
;[fax-in]
;
exten => D1234567,1,Ringing() ; "D1234567" はFusion番号の 050D1234567 の 050 を除いた番号
exten => D1234567,n,Answer()
exten => D1234567,n,Wait(5)
exten => D1234567,n,Dial(IAX2/iaxmodem)
;
; "exten => D1234567,n,Hangup()" は、受信完了時に自動的に切れるので不要

;
;**** FAX発信 : Fusion
[fax-out] ; iax.conf で定義したFAXモデムのコンテキスト名
;
; 発信先は、0で始まり、2桁目と3桁目は 1〜9、以降の数字は 0〜9 の任意桁の数字に一致したものが有効
; 00発信や010発信はできない(国際FAXなど)
; 011000000... 〜 099999999... が発信先として有効
;
exten => _0ZZX.,1,Set(CALLERID(num)=${FUSIONNUMBER})
exten => _0ZZX.,n,Set(CALLERID(name)=${FUSIONNUMBER})
exten => _0ZZX.,n,Dial(SIP/${EXTEN}@qrstuvwx-fusion)
; "exten => _0ZZX.,n,Hangup()" は送信終了時に自動的に切れるので不要
;
;
[default] ; デフォルトのコンテキストは中身を空行にしておく (何も定義しない)
;
;::: end of extensions ::::


以前に掲載したものとは少し変更されています。

現時点で、ワタシが実際に使っている形に近いものになっています。

気がついたり、不具合だったり、より便利になるためだったりの理由で適宜修正したりしていますので、必ずしもこの状態をずーっと維持しているわけではありません。



以前のものは、着信を受けるソフトフォンがすべてデ・アクティベート状態だった際に、「おかけになった番号は使われていません」とメッセージされているのを回避するような設定をしていました。

今回、もっと単純に、Asterisk に着信できるはずですから、一定時間リングバックして、その後に留守録するようにしました。

こうすれば、すべてのソフトフォンがデ・アクティベート状態でもヘンなメッセージも流れたりしません。

また、こちらが電話をとるか、留守録に入らない限り、発信側には通話料金は発生しません(発信側がリングバックの途中で切断時など)。

停電か、ネット切断状態、ルーター/サーバー異常以外は大丈夫ですから、こういう設定に変えました。



ところで、sms ですが、米国では普通の固定電話番号でも sms できます。

LINE や Dropbox 二段階認証は sms 認証のために米国の電番で使えていましたが、いまは使えなくなっています。

日本では、固定電話番号では一部の限られた範囲のサービスでしか使えません。

IP 電話からも sms はできる仕様が定められていて、Asterisk にも SMS アプリケーションが用意されています。

こういうところは、NTTやキャリアはもっと柔軟に対応して欲しいものです。




2017-09-14

総務省が割当てた 050 番号

平成29年9月1日現在



総務省が割当て済みの、それぞれの事業者ごとの 050 番号は、下表のようになっています。

「割当てた」というのは使われる番号を割当て済みということではなく、各事業者が利用者に払い出す電番帯を予約済み、ということです。


IP 電話は 0AB-J型(ひかり電話はこのタイプ)と 050 型があり、ここでは後者のことについて記述しています。


また、総務省の割当ては一定品質を確保した事業者のみに割当てるようですから、これら事業者の 050 サービスはそれなりに安心できそうです。


050 で割当て可能な総数は、1億です。いまはまだその4分の1以下ですね。

まだまだ割当てられる電番の空きはあるということです。



これらは、各事業者が現時点で加入者に割当てできる最大数ですから、各事業者の日々の増減を確認する必要があります。


2015年末の総務省統計では利用数 771万回線ですから、割当て数の約3分の1が電番登録されていることになります。


2015年頃はまだ、モバイルでの使用は厳しい状況でした。


それがソフトフォンの進化と通信環境の向上で、今年に入るとモバイルでの使用が劇的に改善されたように思います。


2017年度も中間期です。いま現在の利用状況はどうなっているのか興味がありますね。


総務省はまだ IP 電話の固定・モバイルの区分けはしていませんし、各事業者もこれを統計していないと思います。



しかしながら、この割当て数字から見えてくるのは、IP 電話に対して将来を見据えたサービスを考えているかどうかです。


ソフトバンクは他社よりもダントツです。
自社でも IP 電話サービスしていること以上に将来性があると考えていそうです。


KDDI もそれなりにです。


ドコモが一番少なく、軽んじているようにも思えますが。


NTT グループということでは、NTT コミュニケーションズ、NTT ぷらら、NTT-PC、ドコモ本体の合計で 742万ですが、ドコモは NTT グループの割当て数をあてにしているわけではなさそうです。


NTT グループはどうも固定・携帯・IP 電話を住み分けしているように思います。


もっとも割当てにはまだまだ 8千万回線近くの空きがありますから、あわてて確保する必要もなさそうですが。


楽天が結構力を入れていますね。
これは Fusion と Viber を持っているためでしょう。


私が使っているブラステルは表の ZIP Telecom がそれに当たります。現時点で23万の割当て可能数を確保していますね。


ブラステルは今年6月時点では 050 6860 xxxx 〜 6871 yyyy まで進んでいますから最初の番号帯から順次割当てたと仮定して12万くらい番号を発行済みと考えられます。


実際の利用を半数とみてもすでに数万は使われているのではないでしょうか。


事業者 割当数
(単位:万)
フトバンク 850
NTTコミュニケーションズ 595
楽天コミュニケーションズ 295
KDDI 258
NTTぷらら 126
㈱コムスクエア 60
ケイ・オプティコム 37
アルテリア・ネットワークス 31
ZIP Telecom 23
アイテック阪急阪神 19
NTTドコモ 16
エネルギア・コミュニケーションズ 15
STNet 11
中部テレコミュニケーション 10
アイ・ピー・エス 10
NTT-PC 5
九州通信ネットワーク 4
フリービット 4
Coltテクノロジーサービス 2
日本通信 1
東北インテリジェント通信 1
合  計 2,373


IP 電話は現時点では「ワンナンバー」にもっとも近い存在です。


最近、ドコモとKDDI がスマートウォッチでも携帯電話番号で発着信できるサービスを始めるようですが、これをドコモは「ワンナンバーサービス」といっています。

しかし、これは「ワンナンバー」ではありません。言葉の定義をきちんとしてほしいものです。

変誤解を招きます。

KDDI (au) は「ナンバーシェア」といっていて素直な表現です。

ドコモの誤解を招く表現に対して、KDDI は好感が持てますね、少なくとも表現上は。


ワンナンバーとは個人個人に一生ついてまわる電番とその仕組を利用したサービスをいいます。

悪評高きマイナンバーみたいです。


が、マイナンバーと違いあくまで電番です。

転居しようが、キャリアを乗り換えようが、変わることのない電番です。MNPも必要ありません。

このワンナンバーはSMSやメールなどとも紐付けられて使うようなサービスが考えられます。

ほかにもアイデア次第でいろいろなサービスに使われていくでしょう。

日本は NTT/携帯キャリアの既得権益があるために、一番遅れてサービスされるだろうと予測しています。

すでに Google は実験的に始めていますから、まずアメリカで次いで欧州で、アジアでは中国や韓国、香港、シンガポールが先に始めるでしょう。

残念ながら日本はその後でしょうね、だからガラパゴス(本当のガラパゴスに失礼ですが)といわれてしまうのでしょう。

せっかくそれを実現できる先端の技術を持っていても、標準化して使うことができなければ、また「ガラパゴス(ゴメンナサイ)」です。





050 番号でイエデン/携帯電話の勧め -- その3

スマホへのソフトフォンの設定とモバイル利用




前回までにイエデンとして使える状態になったと思います。

今回はスマホへの設定をして、スマホを家ではイエデンの子機(正確には子機ではなく、複数登録されたデバイスですが、ここではイエデンの子機と表現します)として、外ではどこでもいつでもイエデン、で使えるようにします。


ソフトフォンに正しく設定・登録すれば、特別なことをしなくても家では WiFi で電話可能ですし、外では LTE で電話可能です。もちろん発着信が可能ということです。

自動的に切り替わります(切り替わるには2〜30秒程度かかりますが)。


通話付き SIM である必要はありません。
SMS付き SIM である必要もありません。

通話付き/SMS付き SIM はほかの利用目的がある場合に使ってください。

050 発着信にはこれらの SIM は必要ありません。データSIM で結構です。

050 通話だけなら多分1GB/月程度で余ると思います。



イエデンの子機として使うにはブラステルが前提です。

なぜなら、複数デバイスへの登録はブラステルしかできません。


ほかの ITSP の場合は、電番をイエデン用とモバイル用に最低2つは取得しなくてはなりません。



使用するソフトフォンのインストールをします。

ソフトフォンもいろいろあるのですが、ワタシがお勧めするのは Grandstream Wave です。

これはダイレクト IP による SIP INVITE 攻撃防止機能が備わっていて、遅延もなく音質も優れているからです。

ダイレクト IP による SIP INVITE 攻撃の詳しい説明はここでは割愛しますが、家でルーターで守られていても外では LTE でグローバル IP で使うとまず間違いなく攻撃を受けます。


100番とか、1000番とか、test とか発信者を詐称してで発信してくる攻撃のことです。


応答しなければ実害はありませんし、応答したとしてもそれだけで実害が発生するわけではありませんが、次には SIP 登録情報を盗み出し、海外特定電番などへの発信で金儲けを企むよからぬ輩です。


あとで、高額な通話料請求されることにつながりかねません。


050Plus は暗号化されたセキュアな接続方法になっていますから、この攻撃からは守られますが、そうでない場合は攻撃防止機能が必要です。


Grandstream Wave にはこの攻撃対策がなされているのです(設定が必要です)。

このソフトフォンの諸々の設定は、ここを参照ください。


設定を終えたら、ブラステル電番のスマホへの登録がが有効になっているかを確認してください。

うまくいかないときは、設定のどこかに誤りがありますので、訂正してください。



まずは、家の WiFi につながっている場合をテストしてみましょう。

ほかの携帯電話などからコールしてみます。


イエデンも、スマホも呼び出しベル(音)が鳴るはずです。
そのまま切れば、携帯電話料はかかりません。




次にブラステルのテスト用の無料電話にかけてみましょう。


050 6868 0000 に電話すると、「こちらは音声テストサービスです。発信音のあとお客様の声を録音してください。10秒後に音声が再生されます。」というようなメッセージが流れて、録音できます。

10秒程度録音後、自動的に再生されてきます。


まず、ブラステルのメッセージがクリアに聞こえるか、次に録音したあなたの声が問題なく再生されるか、をテストしてみてください。


テストは無料ですから、まだチャージしていなくてもかけられますし、何度でもテストできます。


WiFi と LTE と両方とも問題がないことを確認してください。


途中で切れるとかする場合は、コーデックが合わないとかが原因のこともあります。

ワタシの設定事例だと問題はないはずです。
あとはネットワーク環境が安定していないことが考えられます。


WiFi は大丈夫だが、LTE がうまくない、という場合は、混雑しているときか、加入しているキャリアまたは、MVNO のネットワークが安定していないことが考えられます。

逆に LTE は大丈夫だけど WiFi がうまくないという方は自宅のネットワークに問題があると思います。


ネットワークは最低 200kbps以上/Ping値 100ms以下ならば問題ないはずです。


テストコールがうまくいけば、そのまま運用に入れます。


ワタシの場合は LINE モバイルですが、とてもクリアです。もちろん自宅 WiFi も問題ありません。


東京中心部から電車で 30分ほどの近郊都市の郊外に位置していますので、都内中心部ほどには混雑時間帯でも速度低下はありません。


ロングスリープ中を含めて待受けも問題なく、ちゃんと着信します。

Android Lollipop(5.0系〜7.0系まで)以降なら問題ありません。


iPhone は手元にないので、わかりません。どなたか iPhone での設定・使用具合などを教えていただけるとありがたく思います。

(1年後なら iPhone 持つ一家が帰省してきますので、そのときなら試せるのですが。。。)


WiFi でロングスリープ中の着信がうまくないときは、ルーターの udp タイムアウト値を大きめに変更してみてください。ワタシは 360 秒にしています。


この設定ができないルーターの場合は仕方ありません。

また、Heartbeat Fixer for GCM というアプリで、プッシュ通知を維持するインターバルタイムを 5 分くらいに変更してみてください。


うまく登録できればモバイルでも問題なく使えるようになっていると思います。

IP 電話 (050電話) もここまで素晴らしくなりました。
携帯電話の高額な通話料から開放されます。

更に、「その1」で記載したように様々なメリットを享受できるようになります。




2017-09-13

050 番号でイエデン/携帯電話の勧め -- その2

HT701/702 の接続と設定


701 と 702 の違いは、電話回線が1回線か2回線サポートかの違いだけです。
ですから、設定も「FXS PORT」タブが一つなのか、二つあるかの違いだけです。




HT701/702 は、インターネットルーターに LAN ケーブルで接続します。

もう一方を電話機に電話用のケーブルで接続します。

すでに、ほかのスマホなどに 050 アカウントを登録しているときは、すべてのスマホのソフトフォンアプリを完全終了しておいてください(バックグラウンドでも動いていない状態)。

完全終了の仕方がわからなければスマホを「終了」すれば結構です。
すべて設定し終えてから再度スマホの電源を入れれば済むことですから。


これは HT701/702 の登録を優先するためです。

ブラステルの場合、複数デバイスへのアカウント登録が可能ですが、順序を間違えると正しく登録できないことがあります。

また、アカウントの一番最初の登録は純正の「050 Free」でして下さい。
そうしないとアカウントが有効にならないようです。

その後は、お好きなソフトフォンで登録し直せばいいですから。


なお、登録がどうしてもうまくいかないときは、ブラステル HP に当該アカウントでログインして、アカウントのパスワードを再発行してもらえばうまく登録できるようになりますから、順序よく進めてください。

ともあれ、HT701/702 の設定の準備ができましたら、次のステップに移ります。


電源を入れる(電源アダプターを AC につなぐ)と IP アドレスがルーターの DHCP 機能で割り当てられます。

アドレスをルーターの払い出しリストで確認し、ブラウザで そのアドレスを入力して HT701/702 の設定画面を開きます。




上記のような画面がでると思います。一部は未設定状態ですから空欄のままだと思います。
図はすでに使用中の画面ですから、初期状態とは同じではありません。

「STATUS」タブは何も設定する箇所はありません。

すぐ右の「BASIC SETTINGS」、「ADVANCED SETTINGS」、「FXS PORT」の三つのタブの内容を設定します。

まずは、「BASIC SETTINGS」からです。

このタブをクリックすると、最初に User Password の入力を促されますから、任意のパスワードを設定してください。パスワードは16文字以上の英数樹で入力するのがいいでしょう。

すると、設定画面になります。

「End User Password : 」欄は空白になって表示されませんが、先ほど設定のパスワードは有効になっています。




IP アドレス欄は dynamically assigned via DHCP のチェックが入っていてそこにアドレスが設定されていると思います。

このままでもいいのですが、管理のためには静的アドレスの方がやりやすいので、「statically configured as : 」欄にチェックを入れて、アドレスを設定します。

設定を終えたら、一番下の「Update」➡「Apply」➡「Reboot」とそれぞれクリックし、一旦ブラウザを閉じます。

再起動後、新しい IP アドレスになっていますので、ブラウザでそのアドレスを指定して開き直します。

このときに「BASIC SETTINGS」のパスワードを求められますので、設定したパスワードを入力します。

各項目の設定内容は、ここを参照ください。


次に「ADVANCED SETTINGS」に移ります。

同じく、Admin パスワードの設定を促されますから先ほどと同じか、違うパスワードを入力します。どちらでも結構です。

これも設定内容は先ほどのブログのページを参照ください。


いずれにしても、IP アドレスと、User/Admin パスワードは覚えていてください。



次に「FXS PORT」で ITSP からの 050 アカウントを設定します。

ここの設定内容もブログのページを参照ください。


すべて設定を終えたら、設定保存して終わりです。

接続した電話が使えることを確認してください。


これがうまく設定できて、HT701/702 が使用できるようになれば、スマホのソフトフォンは起動しても構いません。

複数デバイスの発着信ができるようになっていると思います。

ブラステル以外の場合は複数デバイスへの設定はできません。

最後に登録したデバイスだけが有効になります。



050 番号でイエデン/携帯電話の勧め -- その1

イエデン(家電話)を 050 に変えて3ヶ月になります。

変えてよかったと思っていますが、人によっては躊躇があるでしょう。

そういう人たちも安心して 050 化するために不安材料を取り除くことを主眼に取り上げてみたいと思います。

今回はその第一回として、050 電番について記載します。

第二回以降は改めて、その使い方やソフトフォン、アダプターの使い方などを記載していきます(これらは、このブログのほかの項目に記載済みなので、お急ぎの方はそちらをご参考ください)。


まず、050 番号の取得ですが ITSP (Internet Telephony Service Provider : IP電話サービス事業者) から取得します。

取得方法は ITSP により異なりますから、それぞれの ITSP のサイトでご確認ください。

ITSP はいろいろありますが、ワタシの場合はブラステルを使いました。

Fusion とか、050Plus とか、ほかにも有名どころはありますが、なぜブラステルかというと、以下の点が優れているからです。


1.通話料が国内固定電話向け、国内携帯電話向け、海外向けのどれも最安値です


  国内固定向け:8.64円/3分
         1分課金ですから、1分以内なら 2.88円です。
  国内携帯向け:5.5円/30秒 (2017-12-15 改定 14.58円/1分
         6秒課金ですから無駄が少ない。 1分課金に改定されました。
         例えば10秒だと 1.83円で済みます。
  海外向け(例:フランス):3.99円/1分
         6秒課金ですから無駄が少ない。
         例えば、30秒ならば 1.995円で済みます。

 また、海外にいてもそのまま発着信できますから、国内にいるのと同じです。
 これはすごいことです、国内向けの通話料は変わりません。
 携帯電話だと国際ローミングでとてつもなく高くなりますし、現地で電番を取得しても日本国内向けはその国からの海外発信料金になります。
 その代わり、現地の電番にかける際は海外向け料金での通話料になりますが、これも安いのであまり気になりません。

 あとで述べる 0120 に海外からでも国内同様にかけられます。これがどれくらい便利かというと、海外居住をしてみるとおわかりになると思いますが、意外と国内のいろいろなサービスに問い合わせしたいときがあるのです。
 例えば、帰国に際して確認しておきたいこととか、予約を取るとか、発券してもらうとか、インターネットでもできる場合が殆どですが、電話でないと細かい部分でわからない、ということもあります。


2.複数着信(ブラステルのみが対応している特長の一つ)


 一つの電番をレジスト(登録)した複数デバイスで発着信できる。
 ほかの 050 サービスは最後にレジストしたデバイスのみが有効。

 これがなぜいいかというと、例えばイエデン化した番号をスマホにも登録しておくと、イエデンもスマホもどちらも発着信できます。
 ですから、携帯電話 (090/080/070/〜〜) を使わなくて、安い通話料でモバイルもできるのです。

 ちなみに、モバイルで使えるの? という方もいらっしゃるでしょうけど、遅延もなく、音質も優れた通話が実際に使ってみてできていることを申し添えます。

 遅延や、音質は使うソフトフォンアプリに左右されることが多く、また設定によるところも大きいので、アプリを適切に選び、適切に設定すれば問題ありません。


3.初期費用、月額利用料ともに無料です


 通話発信の場合に通話料のみが発生します(もちろん着信は無料)。
 ブラステル同士は無料ですから、家族でそれぞれブラステル電番を保有すれば家族間は無料になります。


4.0120 に発信できる(ブラステル特長の一つ)


 様々なサービスの問い合わせや、サポートなどに電話する必要があるときに 0120 番号に通話発信できるのは大変便利です。かからないサービスもありますが、殆どの場合、OK です。
 ソフトバンク系のように 050 からだと 0120 では受け付けないというところもありますが、ほかは OK です。なぜソフトバンク系が受け付けないのか不思議です。
おそらく、050 では最初からダメと決めつけているのでしょう。

 ほかの ITSP でも例えば 050Plus などはごく一部限定で 0120 にかけられますが、ブラステルほど殆ど OK、ではありません。


5.銀行の口座開設時にイエデンとして認められる

 (ブラステルに限らず 050 共通)


 携帯電話番号では口座開設できませんが、個人でも法人でも 050 番号は口座開設時の電番として認められています。
 また、お子さんが幼稚園入園などで連絡先電番が必要なときにも使えます。
 法的には、従来型固定電話=050電話 > 携帯電話 となっていて問題はありません。

 もちろん、ほかの社会インフラなどへの連絡先電番として使えますので、まったく問題ありません。


6.転居時や、ネット契約変更時に電番を移行する必要がない

 (050 共通)


 昔からのメタル線のアナログ電話にしろ、ひかり電話(これは IP電話です)にしろ、転居やネット回線業者を変更する際に電番を引き継ぐには結構大変な手続きと費用が発生します。

 また、引継ぎできないケースもあります。
 光コラボ契約時に新設したひかり電話の場合は、ネット回線業者変更時には電番を引き継げません。
 フレッツで使っていた電番でも引き継げるのはアナログに戻せる電番だけです。

 もちろん、電番が変更になると、いろいろなところへの電番変更の連絡手続きが発生します。
 親族・友人・知人、銀行、社会インフラ、保険会社、カード会社、ETC、クルマディラー等々、どこに変更連絡すればいいか一々覚えていないのではありませんか。

 050 変更に際して、一回だけこの煩わしい手続きを踏んでください。

 あとは、この 050 電番をずーっと使い続ける限り、転居しようが、ネット回線を変えようが、電番の変更連絡など不要になります。


7.050 の ITSP 業者って大丈夫?

 (050 共通)


 どんなサービスであれ、永久に(生きている限りですが)持続する保障はありません。
 東証一部上場の一流企業でも二部転落や、倒産、売却などがあり、そのときにそれまでに受けていたサービスが影響を受けないという保障はありません。

 NTT といえども将来に渡って今のサービスが保障されているわけではありません。法律や政府によって、突然変わるということはないかも知れませんが、制度は変わり得ると考えるのが自然です。

 実際、NTT 内部インフラはすでに IP 化され始めています。ラスト1マイルが全 IP 化するのは時間の問題でしょう。

 ブラステルの場合、昨年の売上規模は国内で35億円ほどの中堅企業(外資系)です。全世界ではその何倍もの売上規模を持っています。

 まぁ、なくなったらそのときに最適と思えるほかの ITSP に変えれば済むことです。
 ですから、050 への変更時の電番変更連絡先をメモして、備えておきましょう。

 殆ど杞憂に終わると思いますが(ワタシの感想であって、保障するものではありませんので、悪しからず)。


8.チャージ方式について


 ブラステルは通話に際して、あらかじめ一定額をチャージし、チャージされた金額範囲で有料発信できます。

 チャージは代理店とカードで行う場合は 500円からです。
 コンビニでチャージの場合は 2,000円からです。

 2,000円でどれくらい通話ができるかというと、国内固定電話向けで 11.5時間です。ほぼ、半日通話しっぱなしできる、ということです。

 また、家族向けに複数電番を利用する際はトランスファーといって、チャージした電番から、ほかの電番に 500円単位でチャージを移すことができます。

 気をつけないといけないのは、年に一回は有料発信することです。

 そうすれば、その有料発信時から1年間、電番の有効期限が再設定されます。

 有効期限が切れてしまうと、その時点でその電番は使えなくなります。

 チャージ方式がいいか悪いかは意見の別れるところです。
 チャージ金額が少なくなって再チャージするのが面倒くさい、ということもあるでしょう。

 見方を変えてみれば、チャージ方式も悪くはありません。万々が一アカウントを乗っ取られてもチャージ金額までの損失で済む、ということでもあるのです。

 IP 電話は乗っ取り被害は結構ありますが、適切なセキュリティ対策がなされていれば、そんな心配は無用です。

 ひかり電話とて同じリスクはあります。
 こちらはカードまたは口座払いでしょうから、ごっそり持っていかれるリスクがあります。

 ブラステルの場合もオートチャージといって一定残額になったら 500円単位から自動再チャージの仕組みはありますが、私はあえてカードでの自動再チャージは設定しないでいます。
 万一の場合の被害額を少額にしておきたいからです。


9.緊急電話がかけられない

 (050 共通)


 これは、050 サービス側の問題ではなく、緊急電話側の問題です。

 位置特定ができない、というのが理由ですが、いまは携帯電話は OK です。

 その昔は、携帯電話からの緊急電話も NG でした。理由は位置特定できない、だったのです。

 GPS でいくらでもピンポイントで位置特定できる時代に、なんとも考え方が遅れています。

 110/119 などの緊急電話がかけられませんが、携帯電話番号からはかけられるので問題ありません。
 携帯電話番号は、この緊急電話のためだけに保持しているということです。

 MVNO の場合、通話付きだと通常 700円前後/月額 がデータ通信にプラスしてかかりますが、それでも固定電話・携帯電話と利用するケースに比べればわずかです。

 また NTT の3桁サービスも使えませんが、これは NTT がサービス開放していないためで、050 側の問題ではありません。

 これも携帯電話からは OK ですから割り切れば済むことです。


10.FAX は使えるの?


 FAX って一般家庭では年に1回あるかないかですが、それでも FAX 付き電話機の方もいらっしゃると思います。
 ブラステルの場合、FAX は公式にはサポート外ですが、T.38 をやめて T.30 にすればできるようです。

 アナログ電話機(FAX 付きを含む)を接続する場合、ATA (Analogue Telephony Adapter) をインターネットと電話機の間に接続しますが、T.38 パススルー設定 (T.30 設定) できるタイプの ATA があります。
 例えば、Grandstream 社の HT701/702 はこの設定ができます。

ワタシの場合は、Asterisk で FAX が使えるようにしてあり、電話機自体は FAX 機能は付いていません。

 また、Fusion は加入料/月額費用は無料で、少し通話料はブラステルよりも高めですが、T.38 FAX が使えますので、受信専用にする手もあります。

 この場合は2回線使える HT702 がいいかも知れません。


11.スマホだけ(ATA なし)運用もできる


 電話機を使わないで、スマホに登録しただけでそのスマホ(複数デバイス OK)をイエデンとして使えます。
 家では WiFi で、外では LTE で使えば、「いつでもどこでもイエデン」になります。

 つまり、スマホだけで銀行口座も開設できる電番が手に入るというわけです。
 これは、わざわざ電話回線を引けない方には有り難いのではないでしょうか。

 我が家では、ATA に一般の電話機を接続していますが、スマホにも登録してありますので、普段の発着信はスマホで使っています。

 通話相手には 050 だといわなければわからないほど、これまでのひかり電話と同じように音声品質もよく、遅延もなく問題なく会話できています。

 11月にひかり電話は完全廃止する予定ですが、それまでは、ひかり電話をイエデン化したブラステルの電番に Asterisk で転送設定してあり、通知していないところからいまだにひかり電話に着信、ブラステルに転送、受話、していますが相手はまさか転送されているとは気がついていないと思います。


12.ブラステルには留守電機能がない


 ブラステル自体にはセンター側で預かる留守電機能はありません。
 ATA に接続した電話機の留守電機能を使うことになりますが、これはひかり電話時代と同じ使い方ですので、違和感はありません(もっとも Asterisk を使って別途留守電も機能するようにしていますが)。

 スマホだけで運用の際は、自動着信・通話録音すると留守電代わりになります。


13.ブラステルの転送は発信元電番が表示されない


 ブラステル自体の転送機能は発信元電番が表示されないので、どこからかかった電話なのかが電番ではわかりません。

 これはブラステルの欠点です。
 唯一の欠点かも知れません。

 転送は発信元電番が表示されないとホントには使えませんネ。

 Fusion はきちんと発信元電番が転送先に通知されますから、問題ないのですが。
 ブラステルもこの点を改善してもらいたいものです(一般の人たちが普通に転送が使えるように、です)。

 我が家の転送は、発信元電番が表示されるように Asterisk で設定してありますから、どこからの電話かは番号が一目瞭然で、問題はないようにしてありますが、どなたでもできることではありませんから、改善点だと思います。


結論的にいえば、050 はまったく心配ご無用ということですね。




2017-09-07

GS Wave の設定マニュアルの翻訳版

四尾連湖の朝


GS Wave への閲覧数が多いので、英文マニュアルの翻訳版を掲載します。

この英文マニュアルの中の53ページからの「Settings」の部分の翻訳です。
朱字部分は、私のコメントです。
判然としていない部分へのコメントになっています。

それより前のページは使い方の解説になっています。
使い方はそんなに難しいわけではありませんので、翻訳していません。

閲覧くださっている方々も「設定」の方にご関心がおありだと思いますので、以下に掲載しました。

各ページは .jpeg 形式ですので、ダウンロードしてビューワで表示いただければいいかと思います。